夢をよくみます。良い夢であったり、よくわからない夢であったり。みた夢はそのほとんどを忘れてしまいます。
以前は悪夢を主題として描いていたのですが、最近は描画と文字(水性木版)をコラージュした画面つくりで、夢をみているときの現実と非現実の境目がわからなくなる感覚を表現することがテーマとな っています。
夢は記憶を整理するために見るものであると一説で言われるそうですが、多くの研究がされてきているにもかかわらずはっきりとした理由は判明していません。その人体の不思議さと、睡眠は自分にとってとても大事なものでもあり、「夢」は私にとってずっと興味を惹くテーマです。
また漢字とひらがなの形が大好きで、フォントや看板の文字、活字に非常に魅力を感じます。日本には古くから「葦手文字」というユニークな表現方法があり、その存在を知った時は衝撃を受けました。
それから文字と描画の表現方法について考え、作品つくりを行っています。
描画と文字のcomplication(錯綜)的な表現を続けて参りたいと考えていますので、これからの作品発表も見ていただけると幸いです。
吉田 奈保子 Yoshida Nahoko
福岡県生まれ
2018 「第 73 回春の院展」初入選 ( 同 19、’21)
同大学大学院 修了模写研究室買い上げ
広島市立大学博士前期過程日本画研究室 修了
2019 公益財団法人佐藤国際文化育英財団 第 29 期奨学生
2020 「再興第 105 回日本美術院展」初入選
第 29 回獎学生美術展出品 ( 東京、佐藤美術館 )
2021 galleryG G セレクション吉田奈保子個展「零れおちたそのさきに」( 広島、galleryG)
「-記憶の断片・柔らかな狭間- 明壁美幸・吉田奈保子二人展」( 広島、広島市立大学芸術資料館 )
2022 三人展「或る物語のエッセイ」( 東京、ギャラリー子の星 )
「絡合-HiroshimaCityUniversity12-」( 東京、創英ギャラリー )
Flag of the West 2022 広島市立大学芸術学部日本画制作展」( 広島、galleryG)
2023 「部屋 an originalmind」( 神奈川、Gallery 蘇処 )
「二人のための Nocturne 展」( 埼玉、Nroom artspace)
「日本画二人展 田原千帆 吉田奈保子」( 広島、K’s はうす )
現在 広島市立大学博士後期過程芸術研究科総合造形芸術専攻 満期退学
広島にて制作、サンプラザカルチャー日本画講師