THE POOLは2021年11月6日(土)-12月19日(日)まで、村山悟郎の個展「多の絵画」を開催いたします。
村山悟郎は1983年生まれ。東京藝術大学で絵画を学び、インスタレーションやデジタルコラージュ、パフォーマンスなどの表現や、織物にドローイングを施す巨大な〈織物絵画〉を制作することで知られています。
身振りから生まれる有機的な線と、理論生物学システムの自己創出的な構造を応用しながら描かれるドローイングは、身体と絵画の新たな関係性を提示するその独創性により、国内外で高い評価を受けています。
本個展「多の絵画」は、古典哲学である概念〈多と一〉を手がかりに、全新作で構成されます。
日本家屋の古材やペンローズタイルに施されたダイナミックで緻密な線や軽快な筆致のドローイングは、膨大な繰り返しとその抵抗が拮抗することで、緊張と緩和が同時にある作品として支持体に現れています。
本展において村山は、一枚の絵画がもつ力という言説に対し、自作の複数化する絵画を〈多性〉として捉えなおすことで提起を試みます。
これまで取り組んできたオートポイエーシスやセルオートマトンといった絵画制作に活用してきた概念装置を展開するための新たな局面を迎える新作を、この機会にぜひご高覧ください。
村山悟郎 Goro Murayama
1983年、東京生まれ。アーティスト。博士(美術)。
東京芸術大学油画専攻にて非常勤講師。
東洋大学国際哲学研究センター客員研究員。
自己組織的なプロセスやパターンを、
絵画やドローイングをとおして表現しています。
2015年、東京芸術大学美術研究科博士後期課程
美術専攻油画(壁画)研究領域修了。
2015-17年、文化庁新進芸術家海外研修員として
ウィーンにて滞在制作(ウィーン大学間文化哲学研究室客員研究員)。
近年の主な展覧会
「六甲ミーツアート芸術散歩2021」神戸市(2021 パルナソスの池)
個展「Painting Folding」Takuro Someya Contemporary Art(2020)
「-Inside the Collector’s Vault, vol.1-解き放たれたコレクション」(高橋龍太郎コレクション)WHAT [寺田倉庫]、東京(2020)
「21st Domani 明日展」国立新美術館(2019)
「瀬戸内国際芸術祭2019」男木島浜口邸、香川(2019)
「あいちトリエンナーレ2019 情の時代」、愛知(2019)
“L’homme qui marche Verkörperung des Sperrigen” クンストハレ ビーレフェルト, ドイツ(2019)
“The Extended Mind” Talbot Rice Gallery, エジンバラ, スコットランド(2019)
「The museum of plastic nation」AISHONANZUKA、香港(2018)
「Emergence of Order」大和日英ジャパンハウス、ロンドン(2018)
など。
受賞 | グラント
2021 六甲ミーツアート芸術散歩2021 主催者特別賞(パルナソスの池)
2015-17 文化庁新進芸術家海外研修制度、研修員(二年派遣)
2014 岡本太郎現代芸術賞 特別賞(じゃぽにか)
2012 上野芸友賞(東京芸術大学)
2011 展覧会ドラフト2011 入選(京都芸術センター)
2010 shiseido art egg 賞(資生堂ギャラリー)
2009 O氏記念賞(東京芸術大学)
2006 久米桂一郎奨学金(東京芸術大学)
コレクション
東京都現代美術館
クンストハレビーレフェルト、ドイツ
高橋コレクション
MONTBLANC
東海東京証券
ホテルオークラ東京
国立奥多摩美術館
村山悟郎|多の絵画 Paintings – Plurality
会期:2021年11月6日(土)- 12月19日(日)
開廊:水 – 日 14時 – 19時
休廊:月・火・祝
企画・会場:THE POOL (広島県広島市中区東千田町2丁目13-18)
協力:TSCA