gallery G
Gセレクション 新庄恵依 あなたは何も見ていない/You saw nothing
2021.8.3 tue - 2021.8.8 sun
11:00〜20:00(Last day〜17:00)
※20:00〜翌11:00はギャラリーの外からご覧いただけます
gallery Gが併設されているアーバンビューグランドタワーは、広島グランドホテルの跡地に建設されました。広島グランドホテルは1955年に広島平和記念公園内に建てられた新広島ホテルが前身となっており、現在はリーガロイヤルホテル広島が事業を受け継いでいます。
1959年に公開された映画『ヒロシマ・モナムール』(アラン・レネ監督)では、この新広島ホテルが舞台の一つとして登場します。撮影の際、新広島ホテルは舞台としてだけでなく制作者たちが滞在するホテルとしても使用され、彼/彼女たちにとってそこは作品が生まれる場であると同時に生活の場でもありました。
本展では『ヒロシマ・モナムール』とgallery Gの歴史上の交点である「ホテル」を手がかりに、新作のパフォーマンスを発表します。本展タイトルの「あなたは何も見ていない/You saw nothing」は、『ヒロシマ・モナムール』冒頭で日本人男性がフランス人女性に対して発するセリフから着想を得ています。
映画の中で繰り返し放たれる「見た」ことへの否定の言葉は、 現在の広島にどのように響くでしょうか。
私たちは広島で何を見て、何を見ていなかったのか、展覧会を通して問い直したいと思います。
新庄恵依 Mei Shinjo
ダンサー、振付家。日常的な身振りをモチーフに、身体と空間の関係を考察したダンス、パフォーマンス等を制作している。東京藝術大学音楽環境創造科卒業後、同大学大学院美術研究科修了。主な作品に、観客とパフォーマーが一対一で行うパフォーマンス『なにもないへや』(2014)、都市の設計を振り付けとして解釈し直す映像シリーズ『Chor(e)ography』(2013-2019)、広島で被爆した女性のインタビューを元に制作したパフォーマンス『ひろしまの家』(2018)がある。