呉夢媛 Go Muen
1992年生まれ、中国湖北省武漢出身。
高校時代から美術生になり、大学は華中農業大学のグラフィックデザイン専門に入りました。デザインの知識を勉強すると同時に、日本のアニメが好きな私はイラストレーションに興味を持ってたくさんの作品を描いてきました。
大学を卒業した後、原画師として上海のゲーム会社に入りました。仕事をしていた二年の間は、イラストレーションとキャラクターデザインの技術を学び、特に線画の美しい表現を追求しました。
そして、広島市立大学視覚造形研究室での一年半の間は「青少年いじめの社会問題」をテーマとして、イラストの線画表現でいろいろな平面作品を作りました。
2018年、広島市立大学視覚造形研究室の院生になり、研究テーマは「いじめ行為の批判」から「青少年の心の成長のため」に変転して、絵の描き方も線画だけの表現からインパクトを与える補色応用に変化しました。そしてオプティミスト心理学を取り入れた絵本の創作を始めて、今に至ります。
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今回の展覧会は、2016年から日本に留学をしてイラストレーションに夢中になった私が、前期の線画の表現、後期の補色応用や平面作品のストーリー性を求める過程を経て、自分らしい描き方が生まれるまでの記録展です。
「青少年のいじめ問題」のテーマに責任感を持ち、「青少年の心の成長をサポートする」ことを目指しています。紙メディアと文字の魅力に惹かれる私は、グラフィックデザイン以外にも心の調和と成長を助ける心理学を取り入れた絵本の創作も続けています。
いわゆる「英雄」の成長は同じパターンに従って、出立・試練・回帰の三段階があり、「The hiro with a thousand faces」の著者ジョーゼフ・キャンベルはこのパターンを「英雄の旅」と呼びます。自分は自分自身にとってのヒーローだと私は思っています。留学段階の最後、やっと自分のやるべきことを見つけた私は、この展覧会で今回の「旅」を総括し、新たな「旅」を迎えます。