基いの町2023 おとなりさん 基町プロジェクト活動拠点M98

基町プロジェクト活動拠点M98

基いの町2023 おとなりさん

2023.9.30 sat - 2023.10.29 sun

12:00〜17:00(Last day -15:00)

休み:月-木
金・土・日のみ開催

今年で3回目を迎える「基いの町2023」では、「おとなりさん」をテーマに展覧会を開催いたします。
近くにいるようで、遠くに感じたり、知っているようで、知らなかったりする「おとなりさん」……その距離感や心理的な感情は十人十色ですが、誰にでもいる「おとなりさん」は、誰もがなりえる存在です。それは人に限ったことではなく、国や地域、建物や自然に対しても親しみを込めて使われる言葉でもあります。
かつて基町に高層アパートが建設され始めた頃、8000人を超える住民が生活しており、その多くが働き世代で地域を支えてきました。現在の基町人口は4200人と半減しており、その約半数が高齢者となっています。働き世代が極めて少ない一方、若年世代の半数は外国籍住民で、全世帯の21%が外国人世帯となっています。昔の基町と比べると、少子高齢化が進み、高齢者と多様な文化的背景をもつ住民がお隣り同士になっていることがわかります。
公営住宅における「おとなりさん」は、年月と共に変わりゆく性質がありますが、世代や文化、言葉や習慣の違いからその関係性が希薄になってしまうこともあります。そのような関係性は、近年社会問題化している孤独や孤立、あるいは他者への不寛容や無理解にもつながりかねません。逆に、「おとなりさん」と交わり語らうことは、日々の暮らしの中でつながりを生み、他者を知ることへの足がかりになるともいえます。
本展では、おとなり台湾から来日して滞在制作する作家、継続的に基町に関わる作家、そして基町の住民である作家の5名が、「おとなりさん」をテーマに作品を展示します。さまざまな関係性を映しだす作品をとおして、多文化・多世代にわたる「おとなりさん」を知り、つながりをもつ一助になれば幸いです。

  • 参 加 作 家

    キャンディー・バード Candy Bird

    1982年台北生まれ、台北在住。華梵大学芸術学部卒業(2006年)。福岡アジア美術館のレジデンス事業(2019年)や「黄金町バザール2017」(2017年)に参加。街の壁面に社会や歴史に取材した人々の姿を描き出してきたが、近年は文学やダンスとのコラボレーションを行いながら人生のさまざまな状況を映像表現する。主な個展に「Moon / Moon」(屏東美術館、屏東/台湾、2022年)、「Arrived, us.」(A conceptgallery、香港、2019年)など。主なグループ展に「LatinAmerica x Taiwan Art exchange Program」(台北国際芸術村、台北、2021年)、「Bangkok Biennial- Cinema Taipei」(Cho Why、バンコク、2018年)など。

     
     

    古堅 太郎 Taro Furukata

    1975年広島県生まれ、広島県在住。広島市立大学大学院芸術学研究科修了(2001年)、ポーラ美術振興財団在外研修員/ドイツ(2008年)、ベルリン・ヴァイセンゼー美術大学大学院彫刻科修了/ドイツ(2010年)。2016年より広島を拠点に活動。広島における記憶や歴史のデコロナイズに注目しながら、過去の想起のシステムや、そこからこぼれ落ち、忘却されていく歴史に着目しながら作品を制作。主な個展に「透明な記念館」(The POOL、広島、2022年)、「家族への電話」(ITO、シュトゥットガルト/ドイツ、2016年)など。主なグループ展に「KANTEN 観展: The Limits of History」(apexart、ニューヨーク/アメリカ、2023年)、「1日は日の出と共に始まる」(2022、ポモナ大学ベントン美術館、クレアモント/アメリカ)、「都美セレクション《星座を想像するように-過去、現在、未来》」(東京都美術館、2019年)など。

     
     

    イタイ ミナコ Minako Itai

    1994年福岡県生まれ、広島県在住。広島市立大学芸術学部美術学科彫刻専攻卒業(2017年)、同大学院博士前期課程修了(2019年)。高校入学以来13年間彫刻を専攻しており、現在、同大学院博士後期課程に在籍中。地域文化を掘り起こし、街のもつ潜在的な可能性や課題と向き合うことで表現へと繋げている。近年は、市営基町高層アパート6コアの自治会長を務めながら実践研究を行う。主な展覧会に「爆ド宮島汽水航路—コロナ禍における遊びのブンカケン」(アートギャラリーミヤウチ、広島、2021年)、「基町文化研」(オルタナティブスペースCORE、広島、2020年)など。

     
     
     

    鹿田 義彦 Yoshihiko Shikada

    1983年広島県生まれ、広島県在住。広島市立大学大学院芸術学研究科博士後期課程修了(2012年)。アート・デザインの越境的実践、写真研究、造形教育を行なっている。物事の移り変わりとその表れについて探求し、写真を用いたインスタレーションなどを発表している。主な展示に「#ICPConcerned: Global Images for Global Crisis」(国際写真センター、ニューヨーク、アメリカ、2020年)、「瀬戸内国際芸術祭 2019」(旧大森邸、香川、2019年)など。

     
     
     
     

    魏 双斌 Wei Shuangbin

    1988年中国湖北省出身、広島県在住。中国地質大学芸術学部視覚造形卒業(2010年)、広島市立大学大学院芸術学研究科博士後期課程修了(2020年)。歴史や現在の社会問題にアプローチしながら、日本と中国を取り巻く現象をモチーフに、中国山水画の表現手法を取り入れた「立体山水」を制作する。主な展覧会に「ゲンビ「広島ブランド」デザイン公募展」(広島市現代美術館、2020年)、「第12回国際陶磁器展美濃」(岐阜県現代陶芸美術館、2021年)、「故郷のイメージ」(Date WORKSHOP STUDIO、広島、2022年)、「第3回国際切り絵トリエンナーレ」(富士川・切り絵の森美術館、2022年)など。

     

     
     
     
     

関連イベント

アーティスト・トーク

出展作家5名によるトークイベントを開催します。展示作品を中心に、基町との関わりについてお話を伺います。

日時:9月30日(土)13:00-14:30  
場所:make(基町郵便局隣り)
参加費:無料  
対象:どなたでもお気軽にお越しください。
予約制:先着10名程度
お申し込みはこちら→ https://forms.gle/mCU2Ty9WEuF3P9ob7
※予定人数に達し次第、募集を締め切らせていただきます

イタイミナコによる獅子舞パフォーマンス

本展の参加作家であるイタイミナコがお囃子と共に獅子舞のパフォーマンスを行います。

日時:9月30日(土)14:45-15:00
場所:旧太田川河川敷
参加費:無料 ※事前申し込み不要
対象:どなたでもお気軽にお越しください。

オープニング・レセプション

オープニング・レセプションを開催します。出展作家と話をしてみたい、基町のことを知りたいという方はぜひ、どなたでもお気軽にお越しください。

日時:9月30日(土)15:00-16:30  
場所:make(基町郵便局隣り)
参加費:無料 ※事前申し込み不要
対象:どなたでもお気軽にお越しください。

ワークショップ

「おとなりさんとお茶&コラージュ作り」
お菓子を食べながらおしゃべりをして、コラージュ(切り貼り)作品も作れるワークショップです。

基町ショッピングセンターで売っているアジア系のお菓子を食べながら、みんなで一緒にお茶しませんか?お菓子の包装紙を使ったコラージュ作品を作ることもできます。

展示巡りの休憩にも、ぜひお立ち寄りください。

開催日【10/1(日)・7(土)・ 8(日)・ 14(土)・ 15(日)・ 21(土)・ 22(日)・ 28(土)・ 29(日)】
時間【12:30-16:30】※最終日(29日)は15:00まで

場所:make(基町郵便局隣り)
参加費:無料 ※事前申し込み不要
対象:どなたでもお気軽にお越しください。(小学3年生以下、保護者同伴)
※開場中は自由に出入り可能
※コラージュ制作:所要時間15〜30分程度

基いの町を巡るツアー

各展示会場を案内人と一緒に回りながら、作品を鑑賞します。

日時:10/7(土)・21(土)、両日とも13:00〜14:00  
集合場所:make(基町郵便局隣り)
参加費:無料  
対象:どなたでもお気軽にお申し込みください
予約制:先着5 名程度
お申し込みはこちら→https://forms.gle/MToxU9fEBT8trTZd8
※定員に達していなければ当日参加も可能です

https://www.mahoraproject.com/

会 場 基町住宅地区(ユニテ、Make、オルタナティブスペースコア 他)

主 催 まほらプロジェクト

共 催 基町プロジェクト(広島市立大学・広島市中区役所)

助 成 公益財団法人 福武財団

協 力 基町地区社会福祉協議会、基町連合自治会、オルタナティブスペースコア

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