「Art Proposal Meeting」では、全2回のワークショップと講座や座談会を通して芸術活動に関わる企画書の実例や意義について学び、企画書のステートメントを実践的に作成しながらアイデアをまとめ言語化するまでのプロセスを体験します。
アーティストをはじめ、学生やステートメントの作成に興味がある方など、芸術活動に関わる企画書の作成に興味のある方の参加をお待ちしております。
【アートの企画・コーディネートにまつわる具体例をもとにした講座】
11/18(土)13:00-16:00
講師:香村ひとみ、石谷治寛
HACH統括の石谷治寛によるアーティストが自ら企画書を作成する実例と意義についての講座と、THE POOLディレクターの香村ひとみによるアートの企画・コーディネートにまつわる具体例をもとにした講座を行います。
【アーティストのための(?)企画書ワークショップ】
11/25(土)、12/26(火) 10:00-17:00
講師:原田裕規(26日はオンライン参加)
皆さんは「企画書」と聞いて何を思い浮かべるでしょうか? それは一見すると“クリエイティブでないもの”と思われるかもしれません。しかし、実はアーティストにとって企画書は大切なものです。展覧会や書籍などはもとより、他者の力が必要になる作品制作、さらには自分自身のための思考整理としても、思考をパッケージする作業(=企画)は避けては通れないからです。またこのプロセスはアーティストのみならず、キュレーター、ギャラリスト、エディター、メディエーター、コレクターなど、何らかの当事者意識に基づいた主体のアウトプット全般にも当てはまることです。
そこで本ワークショップは、アイデアが言葉になり、文章になり、ステートメントになるまでのプロセスを、アーティストの原田裕規とともに体験します。
【「アイディアを受け取る、伝える」ことについて】
12/10(日)14:00-16:00
登壇者:石谷治寛、清水和音、原田裕規(オンライン)、手嶋勇気
モデレーター:香村ひとみ
「アーティストのための(?)企画書ワークショップ」の間に開かれる座談会では、登壇者に講師の石谷治寛、原田裕規と清水和音(広島市現代美術館 学芸員)、手嶋勇気(アーティスト、HACH運営スタッフ)を迎え、それぞれの立場から企画することやアイディアを練ることについて受講生とともにディスカッションを行います。ワークショップの最終日にむけて、参加者全員で意見を出し合って、ブレインストーミングをおこないましょう。
[場所]
AIR Hiroshima Gallery(〒733-0003 広島県広島市西区三篠町1丁目12−9)
参加費:無料
定員 :10名(先着順)
受講対象者:アーティスト、学生、およびステートメントの作成に関心のある方
石谷治寛 |研究者
美学・芸術学。広島市立大学国際学部准教授。京都市立芸術大学芸術資源研究センター客員研究員。十九世紀フランス美術と視覚文化に関する研究から、外傷記憶の再演を扱う現代アート、メディア芸術の保存とアーカイブなどを考察。都市への芸術介入を調停する人材育成を目指すHACH(広島芸術都市ハイヴ)を統括。
香村ひとみ|アートコーディネーター
展覧会のキュレーションやアートマネジメントの実践により、人と芸術の接触で立ち現れる現象を提示、考察する。2021年にアートスペース「THE POOL」を開廊。広島市立大学、叡啓大学非常勤講師。
原田裕規|アーティスト
とるにたらないにもかかわらず、社会のなかで広く認知されている視覚文化をモチーフに作品を制作している。2019年以降は断続的にハワイに滞在し、「ピジン英語」に代表されるトランスナショナルな文化的モチーフに着目。近年は日本ハワイ移民資料館、KAAT神奈川芸術劇場、京都芸術センター、金沢21世紀美術館などで個展を開催。近刊予定の単著に『とるにたらない美術』(ケンエレブックス)などがある。
清水和音 |学芸員
2021年より広島市現代美術館にて学芸員として勤務。集合的記憶の形成におけるアーカイヴ装置(ミュージアムや記念碑)等を研究しながら、展覧会の企画運営を行う。
手嶋勇気|アーティスト
写実絵画の技法研究と制作を経て、即興的でドローイングのような絵画を制作する。現在は土地の歴史的な文脈や文化的な文脈に自身が接続される試みとして「風景」を主な題材として描く。HACH運営スタッフ